日本一の山に登ろう!!
「山梨に住んでいるのに富士山に登った事がないの?」県外出身者と話をするとよく言われる台詞です。(^_^;
特にここ数年はアウトドアブームの影響もあり、今年に入ってこの話題は数回目でした。
でも、確かに仰る通りです!これだけ身近な存在であるにも関わらず、登ったことが無いというのも勿体ない話です。
一度ぐらいは登ってみるべきかもしれないなぁ・・・。(-。-;)
「皆で富士山に登りませんか?」そんな矢先、M総務部長が言い出しました。私の心が読めるのか・・・?(O_O)
「メタボウォーキングの番外編企画としてイイと思うのですよね」どうやら「皆」には私が完全に含まれているご様子。(^_^;)
ちなみにこのM総務部長ですが、青春時代はバレーボールに打ち込んでいたバリバリの体育会系です。
中学生の頃から不摂生をしていた私とは基礎体力が違います。
一緒に登頂する自信が全く無い私をよそに、いつの間にやら富士登山計画は実施される事となりました。(>_<)
【21:20】富士スバルラインを登り、スタート地点の五合目に到着。
当たり前ですが真っ暗です。そして少しヒンヤリしています。この時間から登る人達も多いようで、当たり前のように売店が開いていますね。さて、トイレを済まし、装備を身につけて、いよいよ出発です!!\(^O^)/
この日は霧がとても多く、うまく写真が撮れません。霊が写っている訳ではないですよ。
闇の中をゆっくり進みますが、周りに何があるのか全く見えません。しかも何故か下り坂が続きます。このまま下山しちゃったりして・・などと考えていると何やら看板が見えてきました。
【21:55】富士登山道吉田口に到着。
どうやらここからがいわゆる「登山道」のようですね。ワクワク、ドキドキしながら更に進みます。(^0^;)
【22:20】富士山警備派出所(六合目)に到着。
思ったよりもゆったりとした坂道を登っていくと、あっと言う間に六合目に到着です。
それにしても富士山に派出所があるとは驚きました。記念にとお巡りさんに写真を一枚お願いしたのですが、相変わらずの霧でうまく撮れません。(^_^;
さて、お巡りさんに別れを告げ、更に登っていきます。
真っ暗闇で景色が見えずに単調な登り坂が続く中、既にクタクタの私とは対照的に、M総務部長は爽やかな雰囲気を醸し出しています。母さん・・何で私をスポーツマンに産んでくれなかったのでしょう・・・。(T_T)
【23:30】
七合目に到着。
途中で何度か休憩を挟みながら、ようやく山小屋に到着です。
あれ?何だか頭が痛いぞ・・・高山病の前触れかなぁ。慌てて水分と酸素を補給します!!せっか
くですのでお菓子で糖分も摂っておきましょう!あれあれ?どうやら草食系社員のC君も酸素不足の模様です。C君は直属の上司であるM部長の誘いを断る事が
出来なかった被害者の一人でもあります。そんな彼を私は優しく労ります。
さて、少々休み時間をとりすぎました。出発です!!
あれ?何だか様子が変です。どう見ても道には見えない岩場が前面に現れました。どうやらよじ登っていかねばならないようですねぇ。(O_O)足を滑らしたらどこまで落ちていくのでしょう。怖いよー。
ゼー・・ゼー・・酸素が薄いせいでしょうか?10歩進むだけで心臓が異常に早く鼓動し、視界が妙にぼやけます。ここからは完全に根性試しです。ちょっと進んで酸素を吸って。ちょっと進んで水を飲み。ちょっと進んで栄養を摂り。ゆっくりとゆっくりと登って行きます。
【01:30】
八合目に到着。
八合目には山小屋が多数あり、まるでひとつの村のようです。朦朧とする意識の中で、何故かマチュピチュを思い浮かべていました。
それにしても進むごとにペースが落ちて行き、ご来光までに頂上へ辿り着けるか微妙な状況です。ここからは皆で行動を共にするのでは無く、自分のペースで登って行く事にしました。
【03:20】本八合目に到着。
ようやく何かに辿り着いたと思ったら、まだ八合目です。しかも本八合目って・・さっきの八合目は何だったのかしら??(T_T)
とにかく登らないとご来光に間に合わない!!でも身体が思うように動いてくれません。
【04:00】空が・・・。
段々と空が白んできました。この時期のご来光は4時半ぐらいという事ですから、あと30分しかありません。気がつくとM部長は遙か彼方です。私とC君はゾンビのように一歩一歩ゆっくりと追いかけます。
【04:40】ご来光!!
いつの間にか九合目を通過している事に気付いた時、太陽が昇り始めました。頂上で観る事が出来なかった悔しさを吹き飛ばすような景色が目の前に広がりま
す。\(^O^)/例えようの無い美しさに魅入っていると、どこからかバンザイ三唱が聞こえてきました。どうやら富士登山ツアーに参加している団体さんのようですね。
さて!目的のひとつであるご来光は達成しました。後は頂上を目指すだけです。明るくなって視界も良好!気合いを入れ直して登り始めます!!
ちょっと進んで酸素を吸って。ちょっと進んで水を飲み。ゆっくり、ゆっくりと登っていくと、遠くに鳥居が見えます。どうやらあれが頂上のようですね。
【05:30】登頂!!
やったぁ~!!頂上だぁ~~~!!!\(^O^)/
【05:30】登頂!!
やったぁ~!!頂上だぁ~~~~~~!!!\(^O^)/
予定より一時間遅れてようやく到着すると、頂上は凄い人混みです。甲府駅前よりも多く感じられます。そんな中、爽やかに微笑むM部長を発見です。どうやら随分前に到着したご様子。
「お疲れ様です。暖かいコーヒーは如何ですか?」
なんと!M部長は頂上で皆と暖かいコーヒーを飲もうと準備をしてくれていたではありませんか!!
「惚れてまうやろーーーーーーー!!!!!」
冗談はさておき、この時は強風の影響もあり、かなり寒かったので、暖かい飲み物は何よりのご褒美となりました。ありがとうM部長!
さて!やはり頂上に来たからには3,776mの碑の前で写真を撮らないといけませんよね~。どこにあるのでしょう?え?それは火口の反対側?まだ30分ぐらい歩くの?えぇ~~~~~~~~~・・・・・。(T_T)
確かに私がいるのはいわゆる「頂上」のようですが、本当の頂上である3,776mには火口の回りを更に登って行かねばならないようです。
「う~ん・・・どうしよう・・・」(__;)
実は草食系社員のC君が完全に高山病になってしまった為、9.5合目付近で待たせているのです。それに何を隠そう、私も結構気持ち悪かったりします。
「よし!下ろう!」
まだまだ行けそうなM部長の意思確認もせず、さっさと下りる事に決めました。本来ならば下山は違うルートになるようですが、C君と合流する為に登ってきた道を下ります。
先ほどと比べて明るくなった道はとても歩きやすく、足取りも軽やかです。登っている時には目もくれなかった狛犬とじゃれる余裕すらあります。
暫く行くと・・いました!C君です。完全に真っ白な灰となって項垂れています。(・O・;
意識がもうろうとしているC君を引っ張り上げて暫く下ると、登山時には存在に気付かなかった九合目に到着です。せっかくですからハイポーズ!!
更に暫く下っていき、下山道へと繋がる横道に入ると残雪を発見!これはこのまま冬まで残るのでしょうね。
それにしてもこの下山道はとても歩きづらいです。砂利道のようになっており、時折足を滑らせて転びそうになります。そしてとても膝に負担がかかります。こりゃ膝を痛めそうだなぁ~などと思っていると、ズキズキと痛み始めました・・・。(T_T)
痛みをこらえて歩きますが、単調な下山道は永遠と続きます。
そうだ!後ろ向きで下れば膝に負担がかからないぞ!という訳で後ろ向きでひたすら下山する事にしました。
途中、落石を逃れる為のシェルターを通ります。ここは流石に後ろ向きでは歩けないですね・・・。
6合目付近で馬を発見!!大きな馬です。目がとってもカワイイ!これで下ったら楽ちんなんでしょうが・・・くそー!!負けないぞ!!
しゃべる気力も尽き、ひたすら後ろ向きで下って行くと、行きに写真を撮った看板を通過。あと一息です!!
行きに下山してしまうのではと思った下り坂が、帰りは長い登り坂となって襲いかかりますが、膝の痛みは下り坂よりも楽になりました。せめてもの救いです。
やったぁ~!!!ようやく五合目の駐車場に到着です。私達と同じく下山してきた人達が沢山休んでいますね。皆さんお疲れ様!!\(^O^)/
今回は体力に自信が無い私にとって、一歩一歩が自分との戦いでした。そして、仲間がいる事がこんなにも心強いものなのだと、改めて実感させられました。たかが登山。されど登山。沢山のことが学ぶ貴重な体験をさせて頂きました。
既に富士登山のピークは過ぎていますが、皆さんも来年辺りに登ってみては如何でしょうか?