甲府の懐かし写真館~和田平町の奉迎門~

和田平町の奉迎門(写真提供 寺田喜長氏)

 今年の夏休みは新型コロナの影響で田舎に帰ることを自粛された方も多かったかもしれませんが、お盆のお休みは親戚が集い昔話に花が咲く日本の素晴らしい文化です。これからも続けていきたいものですね。
 大正11年10月、当時の皇太子殿下(後の昭和天皇)が山梨県内を行啓されました。精進湖や昇仙峡、武田神社を巡り、勝沼のぶどう園にも寄られたようです。今回の写真は、その折に作られた奉迎門。当時の甲州街道和田平町、現在の城東通り城東3丁目辺りに上一条、下一条、和田平、城屋、各町の有志の寄付によって建てられました。門の前に会した60名ほどのお旦那衆はみな羽織袴にボーラーハットの洒落た出で立ちで、どこか誇らしげです。
 通りの真ん中に見えるのは馬車鉄道の軌道。門の奥左手には馬車も顔をのぞかせています。大正11年当時は中央本線も甲府まで開通していましたが、甲州街道に門が建てられたということは、勝沼のぶどう園までは馬車鉄道を使われたのかもしれません。この時他にも甲府駅前や柳町の交差点など市内各所に門が建てられました。

現在の城東通り城東3丁目辺り
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