甲府の懐かし写真館~八幡神社~
前回から始まったこのシリーズ、ありがたいことに早速お写真を預かりました。
今回は、昭和11年に撮られた写真、戦火を逃れた貴重な一枚から甲府の歴史を少し紐解いていきたいと思います。
「第一回縣下防空演習記念」と書かれたこの写真は、昭和11年4月に行われた空襲に備えた訓練のときに、宮前町にある八幡神社の境内で撮られたものです。
後ろに写るのは甲府空襲で焼かれた旧社殿。集合した70名ほどの男性たちが立つ階段や狛犬の位置、後ろの木々の様子から、今の拝殿と同様の場所に建っていたと思われます。
昭和5年を過ぎると戦争の気配が強まり、全国各地で空襲に備えた防空演習が行われました。
演習は市街地に爆弾や毒が投下された設定で行われ、市民も対空警戒、燈火管制、バケツリレーなどの消火活動に当たったといいます。
この後終戦の昭和20年まで、演習は続きました。
甲府空襲では比較的被害が少なかった甲府駅北口エリアにあっても、この八幡神社と新紺屋小学校は焼失しました。
参考資料:甲府市聯合防護団防空演習記事 昭和11年度
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