2019年12月号 御崎神社

 御崎神社は武田信虎公が躑躅ヶ崎に館を構えて本拠を移した際、守護神として館内へと遷座し、その後甲府城築城の際に徳川家によって現在の場所へ移された。旧御崎町、美咲の町名の由来であり、甲府城及び甲府北部一帯の氏神として住宅街の中で大切に祀られている。
 今年生誕110年を迎えた文豪太宰治が、生涯で一番幸福だったとされる御崎町でのハネムーン時代。御崎神社の目と鼻の先に住み、執筆の合間によく界隈を散歩したといい、境内には太宰が座って思案に耽ったと伝わる石も残されている。8ヵ月という短い期間ではあったが、この時代に執筆された作品からは彼の豊かで心穏やかな生活を垣間見ることができる。

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