フラメンコ講師 新田道代さん
2020年に東京でオリンピックが開催されることになりました。
日本が元気になるような話題が、久しぶりに飛び込んできたように感じます。
これから巨額の資金を投入してオリンピック会場を整備していくことになりますが、東日本大震災の影響で未だに仮設住宅へ住んでいる方々のことも忘れず、政府はしっかりと対応して貰いたいですね。
さて、ここのところ「水」や「歴史」などを取り上げてきましたが、今回のMatto Cileciは3ヶ月ぶりに「人物」をクローズアップしたいと思い、甲府市の緑が丘でフラメンコ教室をしている、新田道代さんからお話しを伺いました。
新田さんは神奈川県小田原市のご出身で、大学時代にフラメンコと出会い、24歳の時にスペインへフラメンコ留学をしたという行動派!帰国後は転勤族のご主人とご結婚し、各地を転々としつつも、現在はご主人の出身地である山梨に根を下ろし暮らしています。
「山梨は本当に住みやすい環境だと思います。欲しいものは身近で手に入るし自然もある。コンパクトにまとまっているところが魅力ですね。」
3人のお子さんを持つ新田さんは、子育ての環境としても山梨は最高だと仰います。
とてもありがたいんです(新田)
最近は近所付き合いも減り、自治会への加入率が減少傾向にあるものの、首都圏に比べまだまだ山梨は横の繋がりが強い。それは山梨が「田舎」だからなのではなく、無尽という文化が象徴するように、人と人との繋がりを大切にする県民性だからなのかもしれません。
「山梨県は人と人との絆が強いですよね。私も人との繋がりをとても大切にしているので共感できます。」
実は新田さんのご実家はお寺で、ご住職であるお父さんは地域の方々との繋がりをとても大切にしているとのこと。PTAや自治会の活動へ積極的に参加する姿勢や、自ら「踊るキミマロ」と称えてしまうパワーと明るさは、お父さんのDNAを引き継いでいるからなのかもしれません。
そんな新田さんも結婚してから10年間は、フラメンコから遠ざかっていたとのこと。転勤や子育てと忙しくしているうちに、いつの間にか10年経っていたそうです。
しかし、もともとフラメンコを多くの人たちに知って貰いたいという思いが強くあった新田さんは、山梨への引っ越しをきっかけに教室の開設を決意し、ご主人のご理解とご協力を得て、新田道代フラメンコ教室「Arbol de Flamenco(アルボル・デ・フラメンコ)」をスタートさせました。
「Arbol de Flamencoとは『フラメンコの樹』という意味なのですが、甲府市の緑が丘からフラメンコの樹の種を蒔いていけたら嬉しいです。」
Arbol de Flamencoでは、第2回目となる発表会を甲府市中心街にある桜座で10月20日(日)に予定しているとのこと。
そのタイトルも「〜絆・フラメンコ〜 アルボルの仲間とともに」と、人と人との繋がりがテーマになっています。
山梨県の良いところを探そうとすると、つい分かりやすいモノに目が行きますが、我々甲州人がもともと持っている「人と人との繋がりを大切にする」という価値観こそ、一番大きな資源なのかもしれないと、今回の取材を通じて感じました。
そして、その価値観を子ども達に引き継いでいくのが、私たち大人の役割のような気がします。
■新田 道代 / フラメンコ講師
フラメンコ教室「Arbol de Flamenco」主宰。フラメンコの門を広げるため、スペインへの留学経験などを活かし、日本を代表するフラメンコアーティストとの共演を山梨県で実現。
3児の母とフラメンコ講師を両立する、パワー溢れる踊るキミマロ。
新田道代フラメンコ教室「アルボル・デ・フラメンコ」
住所:甲府市緑が丘2-7-15 グランドハイツクボタ2F
TEL:080-5225-3401 HPはこちら
~絆・フラメンコ~ アルボルの仲間とともに
日時:2013年10月20日(日) 14:30開場/15:00開演 場所:桜座
取材協力:文化のるつぼ へちま 住所:甲府市中央2-13-20 TEL:055-236-5651 HP:http://hechima400.blogspot.jp/