2019年10月号 亀甲橋

 亀甲橋は山梨市を流れる笛吹川に架かる橋である。秩父往還の経路の不便を解消すべく明治11年8月に初代木橋が架橋され、現在のものは昭和8年完成の三代目。平成21年には地域住民ワークショップにより塗装色を検討、建設当初の赤系統が採用された。県内では珍しい3連の下路式アーチ鋼橋であり、地域との関連も強く今後も親しまれていく橋梁であることから平成29年、土木遺産に選奨された。
 人々の暮らしを豊かにし、支えているのは多くの土木構造物だ。長い間、その場所のシンボルとして、時代とともに共存する。もしこの1本の橋がなかったら。先人たちの功労に思いを馳せて、そんな想像を巡らせてみるのも悪くない。

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