2012年11月号『iPS細胞ってなにがすごいの~!?』
人間や生物の身体って細胞というとても小さな粒が何兆個もぎっしり集まってできてるのね。皮膚も髪の毛も目も全部それぞれの役割を持った細胞の集まりなの。電子顕微鏡などの特殊な装置がないと見えないほど小さいんだよ。びっくりでしょ。
へー!でiPS細胞はどんな役割をするの?
本来、細胞はそれぞれの役目を持っていて他の組織にはなれないのね。目の細胞は目、皮膚の細胞は皮膚といったようにね。それがiPS細胞は他の組織になれるんだよ!皮膚や血から取った細胞に特別な遺伝子を加えて、違う組織になるようにするの。
じゃあ、新しい心臓とか肝臓とか作れるようになるってこと?
そう!難しい病気を治すのに応用されるよ。人から臓器を分けてもらって移植していた病気も、自分の細胞からできた新しい臓器を移植できるようになるかもね。元が自分の細胞なら拒絶反応の危険性も少なく、体になじむだろうね。まだ先の未来の話だけどね。
そっかー。とても大変で難しい研究だから少しずつ前進していくんだね。
そうだね。京大の山中伸弥教授がノーベル賞をとったのも難しい研究を一歩前進させたからだよ。それだけ難しいことを「既に手術を成功させた!」なんてウソつく人がいたけど、この研究を冒涜してるね。そんな変わった人を信じて取材し、裏付けも取らないでニュースを流す方も問題だけれど。記者の取材力が問われるね。
ふくろう先生の解説です
実用段階まで今後も膨大な時間と費用が必要です。どれほど費やせばいいのか、誰もわかりません。山中教授はたくさんの失敗の中に発見があり成功に繋がったといいます。国にはリスクを恐れず(リスクの語源には「勇気をもって試みる」という意味があるとそうです)しっかり予算を確保してほしいものですね。
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