2012年10月号『富士山の世界遺産登録はどうなる!?』
世界遺産は国連の専門機関である「ユネスコ」が決めているよ。自然遺産と文化遺産、その両方の条件を満たした複合遺産という種類があるんだ。日本だと小笠原諸島や屋久島などが自然遺産、厳島神社や原爆ドームなどが文化遺産に登録されてるね。
へー!でもなんのためにやってるの?
1950年代にエジプトでダムを作る計画があって、遺跡が水没してしまうかもしれなかったんだ。それを移動させたのが最初で、歴史的価値のある遺跡や建築物等を開発から守ろうという機運が高まりユネスコで世界遺産条約がまとめられたよ。
そうなんだ!そりゃ富士山の自然も価値あるからね!後世に残してかなきゃね♪
でも実際は山頂にまで自販機があって、運搬ブルの道も整備されてたり「自然」とは違うのかもね。ゴミの不法投棄問題もあるし。そんなこともあって、今回は山岳信仰だったり、歴史を通しての芸術面、周辺文化などからの文化遺産登録を目指しているんだよ。
そっかー。あれだけの文化がある山となれば、世界でもなかなかないだろうね。
そうだね。世界には富士山によく似た山やもっと高い山もあるからね。ひとつ登録されると、それならウチもウチもと世界中で登録運動がわき起こってキリがなくなることも考えられるから「山」という自然部分だけでみたら登録は難しいのかもしれない。でも富士山の文化もふまえてということであれば希望は十分あると思うよ。
ふくろう先生の解説です
世界遺産に登録されれば、さらに多くの観光客が富士山へと足を運ぶでしょう。県内へもたらされる経済効果もかなり期待できると思います。しかし多くの人が触れる分、文化財が痛んでしまうのなら、世界遺産本来の目的からは外れてしまいます。後世に残していくために必要なこととはいったいなんでしょうか。
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