2010年11月号『ノーベル賞ってなに?』
ダイナマイトって聞いたことある!?すごい威力を持つ爆薬だね。それを発明(1866年)した人の名がスウェーデンのアルフレッド・ノーベルさんというよ。彼のおかげで、これまで穴を掘るのに苦労していたトンネル工事や道路工事がだいぶ楽になったんだ。ドカンとやれば一気に工事が進むからね。
へー!でもそれが賞とどう関係があるで?
色々な工事の役に立つということで、ダイナマイトがたくさん売れてノーベル氏は多くの利益を得たんだ。でも威力の強い爆薬ということは、使い方によっては人を傷つける道具にもなるよね。だから戦争で兵器としても利用されるようになってしまって、彼はそれをとても嘆き悲しんだんだよ。
あたいも人を傷つけるより、人の役に立つうさぎになりたい…。
そうだね。キミならなれるよ!ノーベル氏は亡くなる前に「自分の財産を使って賞を作り、人類の役にたつことをした人に贈るように」と遺言を残していて、それが後の【ノーベル賞】のきっかけとなったんだよ。彼の死後ノーベル財団が設立され、100年以上もその遺志を継いでいるんだ。
とても重みのあるすごい賞なんだね。
そう!この賞の受賞は、とても名誉なことだよ。今年は日本人では鈴木章さんと根岸英一さんの二人がノーベル化学賞を受賞したね。液晶テレビや太陽光パネル、抗がん剤などを作る際は、二人が研究した【クロスカップリング】という技術が使われているんだ。日本では「理系離れ」が進んでいるけど、こういった一流の技術者を、国が増やし、育て、支える仕組み作りが必要だね。
ふくろう先生の解説です
お隣、中国では民主化運動家の劉暁波氏がノーベル平和賞に決まりましたが、これを契機に中国が抱える多くの問題が露呈、中国の情勢や国家観を全世界に知らしめることとなりました。オバマ大統領の昨年の受賞もそうですが、殊に近年の平和賞に関しては問題提起の意味合いも感じられます。
授与する側の「こうあってほしい」という願いや希望が込められているのかもしれませんね。
今回は【ノーベル賞】というキーワードから「受賞の重み」について学べたね!このテーマはこれからも新聞の中で取り上げられるはずだよ!新聞を読んで、これからどんな展開があるのか考えてみよう!学んだことを次にいかそう!
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