2010年3月号『自動車のリコール問題って?』
車を設計したり製造する過程で、どうしても稀に故障箇所や不良箇所が出てきてしまうんだ。それが安全に関わる部分だと、危険な車が街中を走り回ってしまうことになるよね。そこでメーカーはその車を無償で回収修理しなければならないことになっているんだよ。これを「リコール」というよ。
リコールを出すことは良くないことなの?
そりゃなるべくなら出さない方がいいけど、人間のすることなんだからどうしたって間違いや失敗もあるさ。ここ数年は全メーカーで年間300件程も、国へリコールの届け出があるんだよ。「ここに不具合があります」とちゃんと公表して悪い箇所を直すのだから、責任を果たしているんだと考えれば前向きなことだと言えるかもね。
全メーカーで年間300件も!じゃあなんでその内の1件だけがこんな騒ぎに!?
お! 珍しくスルドイね!リコールと断定するまでの対応に遅れがあったことが問題だと言われているけどね。お客さんから不具合の情報をもらって修理して様子をみて、他にも同じ症状が出ているか、など検証しなければいけないし「不具合=リコール」ではないから、通常の修理で済むのかどうかも検討しなければならないしね。
調査に時間がかかるのは仕方ないね。
そう。不具合を放っておいてるわけでもなく、誠意ある対応をしているのだからね。安心して少し見守ろうよ。どんな車だって事故を起こす危険性はあるし、毎日どこかで事故は起きているのに「プリウスが追突しました!」なんてニュースもあったくらい、今回の騒ぎは報道がずいぶん過熱しているなぁと先生は感じているよ。
ふくろう先生の解説です
突然降って湧いたかのようなリコール問題。アメリカでは別のリコールも立て続けにあった関係で、メディアによる日本叩きが国際的に起きています。アメリカの自動車メーカーはここぞとばかりに販売台数の巻き返しに鼻息荒いようです。外交的にも溝が深まっている日米関係。この問題も大きな貿易摩擦に発展しないよう祈るばかりです。
今回は【リコール問題】というキーワードから「報道の過熱」について学べたね!このテーマはこれからも新聞の中で取り上げられるはずだよ!新聞を読んで、これからどんな展開があるのか考えてみよう!学んだことを次にいかそう!
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