季節を細やかに感じる毎日を♪
『日本の七十二候を楽しむ』

「草木萌え動く」新暦ではおよそ3月1日から4日ごろのちょうど今頃を言うそうです。「しだいにやわらぐ陽光の下、草木が芽吹き出すころ。冬の間に蓄えていた生命の息吹が外へ現われ始めるはじめる季節」とのこと。日本には春夏秋冬の四つではなく、七十二もの季節を楽しむ文化があったそうです。五日に一度の移り変わりです。毎日少しずつ変わりゆく自然を前にして、それをこまやかに感じ取り、楽しむ心があったのですね。▼こうした気持ちを生活に取り入れれば、日々の暮らしも楽しくなります。いつもの通勤・通学の風景の中に、道端の片隅に、鳥の鳴き声に、薫る花の匂いに、自然への恩恵とともに生きる喜びが湧いてきます。時代が大きく変化するうねりの中で、そのスピードに翻弄される社会の中で、スマホの中と会話する毎日の中で、本来あるべき自然の中の人間の姿を忘れないようにしたいものです。▼4月17日水曜日に「季節を楽しむ朗読会」があります。詳しくはイベントページより、ぜひご参加下さいませ。

『日本の七十二候を楽しむ』
白井 明大 (著)
有賀 一広 (イラスト)
東邦出版 1,600円(税別)