2014年の「抱負」はなんですか?
『いま、地方で生きるということ』

1401新年を迎えるにあたっては、何歳になっても「今年の抱負」を決めてスタートダッシュしたいものです。今年は個人的な抱負とは別に、この街での生活をより楽しむための「抱負」をさらにつくってみてはいかがでしょうか。今までにないチャレンジをすることで、新しい自分の発見とともに充実感のある1年になるかもしれませんよ。なぜ、私がそんなことを言うかというと、実はそんな「抱負」が自然に湧き出てくるような本に出会ったからなのです。今回紹介する本は全国各地で暮らす若者の活動にスポットをあて、彼らが地域に向き合っていきいきと生活している様子を取材した記録です。「地方の時代」と言われて久しいですが、これからやらなければいけないことは山積みです。これを読んでいると切り口やアイディア次第で、街を自分たちの手で楽しめる場所に変えることが沢山あることに気づかされます。ふと、甲府中心街を見回してみると「iira(いいら)」という学生がつくった元気なコミュニティスペースがあります。既存の枠にとらわれない若者の姿を目の当たりにすると本当に勇気をもらえます。世の中には自分のできる範囲で街に関わっている人達がいます。きっと一人一人のできることを持ち寄ることが、楽しく魅力ある街への第一歩になるのですね。

『いま、地方で生きるということ』西村佳哲(ミシマ社 1,785円)