第5回:花をテーマに二人展

ikiiki-hana.jpg
Profile
飯野 春美さん(61歳・山宮町)
小西 光子さん(61歳・武田)

お二人は高校の同級生。飯野さんは和紙工芸、小西さんはボタニカルアートで、いずれも花をテーマにして、このほど北東公民館で二人展を開きました。

 飯野さんは故吉原さち絵さんの作品に魅せられ、門下生となりました。薄い和紙を幾重にも重ねて繊細な色彩を醸し出す方法は「最初は非常に難しかったです。張り合わせるのに使うのりの濃さも考えながらですが、作り続けていくうちに何とか作品になりました」のりがぬれている時と乾いている時では色が違うことも、考えに入れながらの作業だそうです。

 ボタニカルアートは植物の細密画で、昔写真がなかった時代に植物学者が実物大を基本として、スケッチしたものです。小西さんは北東公民館で講師を務める遠山若枝さんの指導を受けています。「四季折々の草花や実を描いていきます。花の表情が一瞬一瞬に変わり、光の向きによっても違ってきますので、一気に描かなければなりません」と言います。

 二人とも「学生時代は絵は下手でした」との事ですが、ここまで続けられたのは「とにかく花が大好きなんです。自宅の庭も花いっぱいで・・・」小西さんは公民館の花壇の手入れも引き受けています。今では飯野さんも色鉛筆でのボタニカルアートに取り組んでおり、花があれば即座にいろんな作品に仕上げる勢いです。

 「まだまだ勉強中の身ですが、昨年還暦を迎えた節目にそれぞれ積み重ねたものを展示しました。花とのお付き合いは益々深くなりそうです」飯野さんは最近ご主人と出かけることが多く、その後温泉につかるのが共通の楽しみ。小西さんは一緒に山歩きをして、ご主人は花を趣味の写真撮影、自身はスケッチに精を出しているそうです。そして今回の二人展には「案内状作成など力強い応援をもらいました」(飯野さん)、「楽しんでていいねと温かく見守ってくれています」(小西さん)と、最後はそれぞれおのろけ自慢になってしまいました。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

遠山さんがボタニカルアートを指導する「すみれの会」は、毎月第一土曜日の午後1時30分から同公民館で、開かれています。