2017年11月号 御嶽昇仙峡 覚円峰


 国の特別名勝、御嶽昇仙峡の景観が広く人々に知られるようになったのは江戸時代後期、長田円右衛門・勇右衛門が地元の生活道路として御嶽新道を開通したことによる。その地質は主に花崗岩(黒雲母花崗岩)から成るため風化しやすく、露出した岩肌は雨風や荒川の水流によって削られていく。円右衛門は金桜神社の神主や学者に奇岩の命名を依頼し、渓谷内の景勝地に名を付けたという。
 上流部にそびえ立つのは直立約180mを誇る昇仙峡の主峰、覚円峰。その昔、澤庵禅師の弟子僧侶覚円が畳が数畳敷ける広さの頂上で修行したという伝説がその名に由来する。荒川を挟んだ向かいには、滑らかな岩肌の覚円峰とは対照的な激しい凹凸を持つ天狗岩。色付く木々に花崗岩の白が映える秋、昇仙峡を代表する荘厳な絶景である。




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