2021年2月号 甲府法人会館

2021.2

 甲府市中央、遊亀通りと鍛治町通りの角にある甲府法人会館(旧甲府商工会議所)は、大正15年竣工、県内に現存する最古の鉄筋コンクリート建築である。
 設計及び施工は山梨県建築士会初代会長を務めた内藤半二郎。関東大震災の経験を踏まえた極めて堅牢なつくりで、近年の耐震診断でもマグニチュード8.5の地震を耐えうる結果が出たという。太平洋戦争における甲府空襲の戦火をくぐり抜けた数少ない建築のひとつであり、外観の人造石仕上げをはじめ窓のサッシに至るまで創建当初の形態に最大限に復原が図られている。現在は1階の一部に甲府中央四郵便局が入居。地域で活用しながら維持管理を行う、山梨県における登録有形文化財認定第1号である。

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