2017年5月号 長沢鯉のぼり祭り
端午の節句は、古代中国から伝わった思想と風習が日本古来の田植え神事と結びつき、宮中から武家社会、そして庶民へと独自の変化を遂げながら根付いた行事である。鯉を大空に泳がせたのは武家の家紋旗に対抗した江戸の庶民であったという。中国の登竜門伝説になぞらえ、 竜門の滝を登り切ると鯉が竜になるように、我が子の成長に思いを込めたものである。
道の駅南きよさとで行われる長沢鯉のぼり祭りでは、GW期間中に450匹を超える鯉のぼりが空を泳ぐ。地元住民有志が1991年に始めた当初は50匹程度だったが、各地から寄贈を受けて数を増やしてきた。子供達の健やかな成長は、今も昔も変わらない願いである。