2015年10月号 湯村温泉郷
湯村温泉には、1200年前に弘法大師が杖で大石を寄せたところから温泉が湧いた「杖の湯」、鷲が傷を癒すために舞い下りた「鷲の湯」、2つの開湯伝説が今に伝わる。武田信玄公のかくし湯のひとつであり、多くの著名な文人画家から愛されたことでも知られる。
昭和初期までは湯治場として栄え、やがて観光地へと発展した。今でも良質の高温泉が湧出しており、殆どの宿が自家源泉。宿泊者には組合加盟の宿であればどこでも入浴できる湯めぐり手形が発行される。周辺には湯村八蹟と呼ばれる由緒ある神社仏閣や太古の古墳群、中世の武田信玄公縁の湯村山狼煙台跡・散策道などの史跡・名所もあり、併せて巡るのも面白い。