2014年8月号 富士川舟下り
江戸時代になって間もなく徳川家康の命令で、京都の豪商角倉了以に造らせた「富士川舟運」。甲府盆地から駿河湾までの物流の大動脈として、最盛期には1日400隻を越える活況を呈していたという。鉄道網の発達により衰退し、300年続いたその役目が途絶えたのは昭和初期のことである。それからおよそ100年後の2012年5月、峡南高校OBらにより「富士川舟下り」は観光資源として復活した。
富士川の清流を下りながら、船頭の語りに櫂を漕ぐぎいぎいという音、空に輪を描く鳶の鳴き声、四季折々の表情を見せる山々を楽しむ。素朴な情緒が贅沢に感じられるささやかな舟旅である。
※富士川舟下りは2014年11月30日をもって終了しました。