大日影トンネル遊歩道

大日影トンネル遊歩道

皆さんはGWをどう過ごされたでしょうか?
今年は近場へ出かける傾向が強かったようですが、私も勝沼をブラブラとしてきました。
というのも、3月号まで連載していた、脱!メタボウォーキングで勝沼を歩いた際に、大日影トンネル遊歩道が工事中で入ることが出来ず、いつか再チャレンジしたいと思っていたからです。
今回のMattocileciは、勝沼の観光資源をご紹介します!


大日影トンネル遊歩道は、もともと中央線で使われていたトンネルで、明治36(1903)年から94年間にわたり、利用されてきました。
地域の近代化に貢献した貴重な鉄道遺産を後世に伝えていくため、遊歩道として整備され、レンガ壁やレール、標識などは当時のまま保存されているとのことです。

入口の前に立つと、向こう側に小さく出口が見えます。遊歩道ではありますが、ちょっと冒険心がくすぐられる雰囲気がたまりませんね。

国の文化財の他、経済産業省より近代化産業遺産、公益社団法人土木学会から、選奨土木遺産として指定を受けています。

遺産

トンネルの中は結構暗く、雰囲気があります。足下に気をつけながら進んでいきます。

トンネル内部

トンネル内には、大日影トンネルに関する説明が点在しています。
立ち止まり、読みながら進めば、片道30分ぐらいかかるようです。

看板

標識も当時のまま残っています。趣がありますね。

標識

大日影トンネル工事は、大変難しい工事だったようですが、もっとも大変だったのが、大量の湧き水。
トンネル内の湧き水対策として、330mにわたる水路が設置してありました。内部に水路を持つトンネルはかなり珍しいようです。

水路

出口

大日影トンネルを抜けると、もうひとつの深沢トンネルが現れます。
こちらは平成17(2005)年に、JR東日本が旧勝沼町に無償で譲渡し、現在はワインカーブ(ワインの貯蔵庫)として使われています。

ワインカーヴ

勝沼といえばブドウやワインですが、大日影トンネルや深沢トンネルは、その輸送に大きな役割を果たしていました。また、トンネルは当時の最新工法でつくられ、その技術は、後にワイン醸造所の工場や貯蔵庫の建設時にも使われたそうですから、勝沼の発展に大きく貢献した存在といえます。
富士山の文化遺産登録に期待が膨らむ昨今ですが、このような近代文化の発展に寄与した遺産も、後世にしっかりと伝えていきたいものですね。


SPOT近藤勇の最後の戦場が山梨県に!

近藤勇像と

皆さんは新選組の近藤勇が、最後に山梨県で戦ったことはご存知でしたか?
20号沿いに石像が建っているので、知っている方も多いかと思いますが、驚いたのは、その集落に「私の祖母がその戦の時に近藤勇と話をしたようだよ」というおばあちゃんがいらっしゃるということでした。
145年前のことですから、有り得る話ですが、そう聞くと物語のように感じていた歴史が、とても身近に感じられます。
大日影トンネルへ行った際は、こちらのスポットにも、立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

大日影トンネル 甲州市勝沼町勝沼ぶどう郷駅付近 全長は1,367,8m、幅3.57~3.74m、高さ4.9m 開門:9:00 閉門:16:00 通行料:無料