念願の「天津司の舞」!見てきました。
8日の日曜日、天津司の舞を見てきました。
千年以上もの間、口伝のみで受け継がれている日本最古の人形芝居。
日本で初めての重要無形民俗文化財に指定され
「天津司の舞保存会」の方たちによって伝承されています。
(私が男性で小瀬に住んでたら迷わず会員になりたい。)
12:00、小瀬の天津司神社にて神事が行われました。
天津司神社社紋は九曜紋。
とっても小さな神社ですが、ここに九体の御神像が眠っています。
<天津司の舞リーフレットより引用>———————
昔、小瀬の里が開けないころ、12神が天から下り舞楽を奏したが、
その後2神は天に帰り、1神は西油川の鏡池に飛び入ってなくなった。
しかし残る9神が舞楽を奏し続け、小瀬の里が開かれたので
役人がこの神を模して神像をつくり、舞楽の始まりとなった
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ふーむ、なるほど。
(亡くなった神様が気になる…!)
御神像の顔には赤い布が巻かれています。
何故なのでしょう?分からないんです。
でも神様だから、といわれればそれで納得なのです。
人形の頭は500年以上昔のものなんですって。
笛や太鼓の囃子とともに、神様ご一行が鈴宮諏訪神社まで御幸します。
この日のスポーツ公園はお花見の親子連れが多く、
途中、なんだなんだ?と人が集まってきました。
子供だけでなく、大人からも「こわい…」なんて声が聞かれました。
誤解を恐れずに言えば、確かに異様な雰囲気があると思います。
でも、何も知らない人から見ても
それがなにか尊いものであるということは分かる。
神様への畏怖と畏敬の念みたいなものって
理屈じゃないけど大切なものだと思うんですよね
神事ってのはそういうものかなと(何か上手く言えないですけど)
それにしても、いまでこそ、スポーツ公園内の縦断ですが
昔は田んぼや畑の中を歩いてもっと風情があったでしょうね。
鈴宮諏訪神社に到着です。
舞の舞台となる御船囲の周りには、すでに多くの人が。
(幕が円形に張られているのですが、この写真じゃわかりにくいですね↓)
舞の順番は御幸とおなじで決まっています。
最初は御編木(おささら)様のターン!
一の御編木様
二の御編木様
続いて御太鼓様のターン!
一の御太鼓様
二の御太鼓様
御鼓様と御笛様の(ry
御鼓様
御笛様
次の御鹿島様は、九体のうち最も重要な位置付けにあるのだそうで、
他の神様が二体ずつで舞うところ、御鹿島様だけは一体で舞います。
御鹿島様
小刀両手にとってもアグレッシブ。
でもそんな御鹿島様の投げる木の小刀は、魔よけのお守りになるんだとか。
残念ながら私の方には飛んでこなかった…
最後の御姫様と鬼様の二体の舞は、物語として分かりやすいですね。
御姫様
鬼様
本当に素朴な舞ですが、満開の桜の下、これが受け継がれてきた千年もの歴史を思い
なんだか不思議な気持ちになります。
ちなみに一体を数人がかりで操るそうですが
御船囲の中は基本的に見えないようになっているので
見せない所は見ないのがマナーかなと…
天津司の舞はいわゆる「秘伝」のようなものですしね。
舞が終わると、またすぐにお帰りです
もと来た道を通って
天津司神社へと戻ってきました。
神様たちは、静かに静かにまた一年の眠りにつきます。
何だか「ただならぬものを見た」という思い…
お祭りといっても、出店もない、アナウンスもない、そもそも周囲に対して何も説明がない。
素朴な伝統芸能、神事としての伝統が守られているというのが感じられて
とても感動しました。
これからもずっと守り伝えられてほしいお祭りです。