ミステリー・歴史・山梨…読書の入り口は色々とあります
『信長殺すべし』

book1704今年も信玄公祭りがやってきます。「腹が減っては戦はできぬ」と出陣前に焼きそばやたこ焼きを頬張る武士は何だか笑ってしまいます。今回紹介する本は戦国時代の本。それも憎き「信長、殺すべし」という武田贔屓にはたまらないタイトルです。それもそのはず著者は甲府市在住の作家で「山梨ふるさと文庫」代表の岩崎正吾さん。▼内容は「本能寺の変」を追った歴史ミステリーです。 頭脳明晰な明智光秀がこんな安易な計画をするはずがない。背後には黒幕がいるはずだとして謎を追いかけます。秀吉か、家康か…、しかしその線では辻褄が合わない。そこに登場するのは恵林寺。山門の焼き討ちの場面から思いもかけない線が浮かび上がります。▼心頭滅却すれば火も亦た涼し。山梨と「本能寺の変」をつなぐ点と線。日本の歴史を動かした大事件の背後には山梨があった!?果たしてそこで見たものとは?と、ここまで煽った所で続きは本でお楽しみ下さい。4月です。新たな気持で楽しい読書ライフをスタートさせましょう。

『信長殺すべし』
岩崎正吾(著) 講談社文庫 757円(税別)