2020年1月号 富士吉田の本町通り

 富士吉田市の市街地は富士の裾野に南北に伸びる本町通りを主軸として広がる。戦国時代、富士参詣の門前集落として御師が集住し御師町が形成され、江戸時代に富士講が庶民に広まると富士登山が急増し、街は著しく発展した。また、豊かな湧き水に恵まれたこの地域には機業が古くから伝わり、郡内織物、甲斐絹の中心地として絹織物問屋が軒を連ねた。
 現在の富士吉田の中心は門前町として発展した上吉田地区。下吉田の商店街はモータリゼーションとからんで空洞化も進むが、本町通りから富士山を臨むレトロな風景はSNSで話題となり、海外からの観光客を呼び込んだ。昭和期の面影が色濃く残る町には今もあちこちで機織の音が響いている。

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