2010年6月号 お田植


 代かきを終えるといよいよ田植えである。昔の田植えは、カゴで苗を運ぶ若者(子ども)、型枠を回して型をつける人(男性)、上手に田植えをする早乙女(女性)たち、それこそ猫の手も借りたい忙しさなのだが、農村に活気がみなぎる季節であり、日本の原風景でもある。
 昭和42年ころ、長い間、農民の夢であった田植機が秋田に登場。重労働からの解放と生産性の飛躍的な向上は、農民たちの熱意と土地改良技術の飛躍的な進歩によって成し遂げられた。ちなみに日本の米の生産量は、昭和43年の約1,500万トンをピークに、現在は約900万トン。都道府県別1位は秋田で約54万トン。山梨は39位で約3万トンである。経済のくくりから見ると、900万トンの米が60Kg当り2万2千円とすると、総額3兆3千億円。日本のGNPを460兆円とすると全体の0.7%。日本経済の全体からすると小さなシェアである…ちなみにパチンコ産業は20兆円…。しかし、米は江戸時代以前の日本にとっては「石高」そのものであり、現在の貨幣価値と同等の重さだったはず。金銭はビジネスという名のもと、ほとんどゲーム感覚にも似た感覚で得られることもあるが、米はそうはいかない。自然の中で、諸々の障害と闘いながら生産されるものである。田植えはその「ことはじめ」である。




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