
一子相伝で受け継がれる
四百余年の甲州印伝
印伝屋
甲州印伝を製造する印傳屋上原勇七の歴史は古く、天正10年(一五八二年)創業といわれる。六月ニ日、明智光秀が京都本能寺の織田信長を襲った年である。
この頃の鹿革は、主に武具として鎧兜(よろいかぶと)に用いられていたが、江戸時代中期以降、町人文化の発展とともに小間物として一般にも普及するようになったという。以来現代に伝わるような優雅でさまざまな色柄が開発されて、その数400パターンに及ぶ。今も毎年2〜3点の新柄が生まれている。
印伝は、鹿革を藁(わら)と松根の煙でいぶす。または、一色ごとに漆(うるし)をていねいに型紙で刷り重ねて乾燥させ、硬質な輝きの漆の色柄(紋様)をつくり出すのである。この製法は、創業以来今に至るまで変わらず、一子相伝(いっしそうでん)で代々受け継がれている。
中央三丁目にある本店二階には「印傳博物館」があり、誰でも気軽に見ることができる。一階のショップには最新の色柄、デザインの印伝が揃っている。四百余年の伝統を忠実に守り続ける老舗がここにある。

当時の店舗
現在の店舗
〒400-0032
甲府市中央3-11-5
電話・055-233-1100
<10:00〜18:00>
年中無休
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